2008/01/05
なんの問題も無し。
まずは三崎選手、心からおめでとう!
どんな賛辞を並べても表現不可能なほどの大仕事をやり遂げてくれた!
凄いオトコである。
そして秋山選手、お疲れさまでした。
二人の生きざまに男も惚れるよ!
VS秋山戦について一部から聞こえている三崎の蹴りが、四点ポジション中の攻撃にあたり、反則ではないか?との疑問について私なりの見解を述べておきたい。
そのシーンを振り返ると、三崎の左フックが秋山の顔面にクリーン・ヒット、秋山が腰から落ちた。
立ち上がろうとした秋山は、まず右手をついて立ち上がり、続いて左手をつき(この間コンマ何秒の世界)起き上がるところに三崎の右脚が秋山の顔面を捉えた。
ココが四点ポジション攻撃ではないか?との指摘らしい。
もう一度試合の流れを述べておく。
この顔面への蹴りにて倒れた秋山に対して、右ストレートを顔面に放ち、左フックを見舞うが、これは空を切った。 ココでレフリーが割って入り試合は終了。 この一連の流れから『あれは四点ポジションのキックだ!』と論ずるのは、あまりにも無理があると考える。
まず、一番近くで見ていたレフリーの『眼』を私は信ずる、この試合のレフリー、試合を裁いていたのは若手NO1のレフェリング技量を持っている野口レフリーだ。
四点ポジションが許されていたPRIDEの試合でも、このサッカー・ボール・キックは滅多にヒットしないものだった。
秋山が起き上がりざま(崩れ落ちる時ではないのがポイント、起き上がる時はマットから手が離れて行く、崩れて行く時は必ず四点ポジションになる)まさに秋山の手がマットから離れた瞬間を狙い澄まして顔面にキックを放っている。
よって、三崎は断じて禁止行為に触れてはいず、堂々とした見事な、一点の曇りもない勝利と確信する。 いずれにしても、神聖なるこの二人の戦いに余計な味噌をつけてもらいたくない。
あの風景は、まさに真剣での斬り合いそのものに映った。
お互いが素晴らしかったし、ハイレベルな紙一重の潰し合いを見せてもらった。
戦いが終わった瞬間に、私は本能の赴くままにリングの中に飛び込み、勝者三崎に駆け寄り、感謝とねぎらいの思いを伝えた。
まったくもってカラダと思考が急回転で動きだし、私自身が予想すらも出来ない早さで行動を起こしていた。
その直後には、秋山のコーナー下に向かい、感謝の思いを伝えようと待機していたのだが、タイミングがズレて、すれ違いになってしまった。
どうしても、あの場所であの瞬間に、ファンの気持ちを携えて、本人に感謝の気持ちを伝え勇気を称えたかったのである。
それだけの事ではあるが、私は大切な事だと思っているし、非常に心残りでならないのだ。
みな感じたはずだが、秋山の戦いぶり、佇まい、心意気、何をとってみても素晴らしかった。
そして、やはり非常に強いファイターであると改めて確信させられた。
三崎が勝利者インタビューで、秋山を"許さない!"と発言していたシーンは、少々後味の悪い光景になってしまったが、あのシチュエーションでの劇的な勝利で、テンションがレッドゾーンを振り切ってしまっていたのであろう。三崎自身が一番わかっているはずである。 試合終了後は、やはりノー・サイド、戦った相手をリスペクトし、讃えるべきであろう事を。
今後は『打倒!三崎』を目指して強豪選手が多く名乗りを上げるようになるであろう、そして追われる立場となった彼が選ぶのは一体どこのリングなのだろうか、とても興味深い。 今後、三崎は今まで以上に日本格闘技界、中軽量級の中心選手になる事は紛れもない事実である。
そして繰り返しになるが、秋山選手のハートの強さに称賛を送らせて頂きたい。
あの異様な空気に支配されたスーパーアリーナ、完全アウエーの中で眉一つ曇らせず、激しいブーイングの中での入場。
見事に三崎からダウンを奪い、常に自然体に構え、前に前に攻撃を仕掛けた実力、まして10月末には強敵カーンを仕留めてから2ヶ月後の試合だ。
よくぞ、短いスパンで調整をしてあの場所に出て来てくれた。
これからの秋山を見続けてみよう、と思った観客も多かったに違いない。
改めて二人の素晴らしきファイターに感謝と拍手である。
ありがとうございました。そして、あのイベントを観てくれたすべての人たちに感謝である。
このイベントには、まだまだ触れておかなければならない事がある。
また改めて。(敬省略)